「ホワイトハッカー」その知られざる実態と任務 「四大卒採用」にこだわる大企業の残念な愚かさ

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ホワイトハッカーを「総務や事務」として雇用する企業には、優秀人材の採用は難しい(写真:kunioh / PIXTA)

サイバーセキュリティ対策が急務となる近年、ホワイトハッカーを独自に採用する企業も増えている。しかし、その正体はベールに包まれた部分が多い。彼らのスキルや経歴、そして優秀な人材を確保したい企業が理解すべき業界背景とは。その知られざる実態を、ホワイトハッカーの第一人者である杉浦隆幸氏に聞いた。

実は、日本のセキュリティレベルは先進各国の中でも高い

「サイバー攻撃の一番の目的はお金です。中には攻撃解除を盾に、身代金を要求してくる場合もあります。ITが家電や自動車にも搭載される中、それだけ攻撃対象も拡大しており、ハッカーは弱点を見つけて至るところに侵入してきます。

例えば、私だって調べようと思えば、かつて世を騒がせたワグネルのプリゴジンの住所と電話番号くらいはすぐに割り出すことができますよ」

そう語る杉浦隆幸氏は2000年に東京理科大学を中退し、ネットエージェントを設立。2004年にファイル交換ソフト「Winny」の暗号を世界に先駆けて解読したホワイトハッカーとして名を知られる、日本の第一人者だ。

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