岸田首相は衆議院の早期解散の意欲を隠さない。臨時国会での解散断行には衆参2補選での2勝が必須だ。
10月は岸田文雄首相にとっては思い出深い月に違いない。自民党の派閥・宏池会の会長となり、初めて実力者として浮上したのは11年前の2012年10月4日だった。首相就任は21年10月4日、続けて31日に初の衆議院選挙を戦い、続投を果たした。
それから2年で、議員任期の折り返し点だが、首相は早期解散の意欲を隠さない。6月閉幕の通常国会でも、解散風をあおり、「不発」を認める一幕があった。そのときから「秋の陣」で再挑戦も、と予想する声が強かったが、首相自身は慎重に明言を避けている。
だが、10月20日開会予定の臨時国会での解散断行説が消えない。それをにおわせたのは、9月まで自民党選挙対策委員長を務めて公明党との選挙協力を仕上げた現総務会長の森山裕氏だ。10月1日、北海道北見市での講演で、政府策定の総合経済対策に関し、併せて減税を盛り込めば解散の大義となりうるという考えを示した、と朝日新聞10月2日付朝刊が報じた。
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