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中国が牛耳る「BRICS」は新興国に害をもたらす 米中から独立した立場を新興国は出せるか

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BRICS首脳会議閉幕日に行われた中国・アフリカ指導者懇談会に出席した中国の習近平国家主席
中国の習近平国家主席(写真:Leon Sadiki/Bloomberg)

BRICS(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ)のグループが、サウジアラビア、イラン、アラブ首長国連邦(UAE)、エチオピア、エジプト、アルゼンチンを取り込んで拡大するというのは一見、よい知らせのように思えるかもしれない。11カ国となった「BRICS+」は、新興国の声を一段と代表する存在となれる可能性もなくはない。

だがBRICSの拡大は、いろいろな意味で機会を大きく損なうものといえる。というのは、世界には、中国─ロシアの枢軸、および米国の覇権とバランスを取るための、独立した第3の政治グループが求められているからである。

BRICS拡大の問題とは

中国とすでに友好関係を築いている国々しか新規加盟国に含まれないBRICS+が、中国外交の単なる道具となるのは目に見えている。新興国の利益を代表するどころか、新興国に対する中国の関与を広げる場となるのは間違いない。中国の対外投資は汚職や不透明性を促進する傾向にすらあるため、そうした関与は庶民の犠牲の下に行われるのが落ちだろう。

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