有料会員限定

年収の壁に対応する「厚生年金ハーフ」案が浮上 「厚生年金フル」との選択制で就業調整を回避

✎ 1〜 ✎ 411 ✎ 412 ✎ 413 ✎ 最新
拡大
縮小
飲食店パートで働く女性
(写真:mits/PIXTA)

人材確保が困難になる中、「年収の壁」が話題になっている。主婦パートなど短時間労働者の収入が一定額を超えると、社会保険料が発生して手取り収入が減少する。これを避けるため、就業調整が起きているという。

主婦パートを悩ます2つの「壁」

目下、指摘されている「壁」の1つは、年収106万円の被用者保険適用基準だ。例えば、従業員101人以上の企業で、週20時間以上働く主婦パートの年収が106万円を超えると厚生年金が適用される。そのため国民年金第3号被保険者として保険料を拠出してこなかった主婦パートには、厚生年金保険料の負担が生じる。これが「働き損」になるという。

しかし、保険料拠出による手取りの減少を「働き損」というのは誤りだ。厚生年金に加入すれば、給付が上乗せされ、高齢期の防貧機能が高まる。最近の調査では、こうした点を知らずに就業調整する人が多いという。そうであれば、まずは年金広報の強化が必要だ。

次ページ短時間労働者にも厚生年金の適用拡充を
関連記事
トピックボードAD
連載一覧
連載一覧はこちら
トレンドライブラリーAD
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT
有料法人プランのご案内