有料会員限定

マクロン仏大統領の「対中独自外交」の勘違い 中国の台湾侵攻で誤った印象を与える

✎ 1〜 ✎ 680 ✎ 681 ✎ 682 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

有料会員限定記事の印刷ページの表示は、有料会員登録が必要です。

はこちら

はこちら

縮小
会見するフランスのマクロン大統領
台湾発言が批判されているフランスのマクロン大統領(写真:Peter Boer/Bloomberg)

フランスのマクロン大統領が4月に行った訪中は西側で広く嘲笑されている。フランス、欧州連合(EU)、中国、そして欧州と米国、台湾の関係について同氏が語った言葉は、権威主義の脅威が高まる中、重要な民主主義国のリーダーに求められる覚悟が同氏には欠けている、とする批判を裏付けるものと映った。

マクロン氏の発言による影響

欧州は、中国と対決姿勢を強める米国の「家来」になってはならない──。マクロン氏のそうした発言は、欧州と米国の双方で政治家や評論家たちの批判を買った。同氏の物議を醸す発言は、世界におけるフランスの役割についてド・ゴール的な理想を思わせるものだったが、21世紀の今では時代遅れの感が拭えない。

シラク政権で外相を務め、マクロン氏を支持するヴェドリーヌ氏でさえ、ド・ゴール時代にフランスが世界で演じた主導的な役割を繰り返すには、フランス経済は「あまりに弱くなりすぎた」と認めている。

次ページマクロン氏の外交は過去にも
関連記事
トピックボードAD