フランスのマクロン大統領が4月に行った訪中は西側で広く嘲笑されている。フランス、欧州連合(EU)、中国、そして欧州と米国、台湾の関係について同氏が語った言葉は、権威主義の脅威が高まる中、重要な民主主義国のリーダーに求められる覚悟が同氏には欠けている、とする批判を裏付けるものと映った。
マクロン氏の発言による影響
欧州は、中国と対決姿勢を強める米国の「家来」になってはならない──。マクロン氏のそうした発言は、欧州と米国の双方で政治家や評論家たちの批判を買った。同氏の物議を醸す発言は、世界におけるフランスの役割についてド・ゴール的な理想を思わせるものだったが、21世紀の今では時代遅れの感が拭えない。
シラク政権で外相を務め、マクロン氏を支持するヴェドリーヌ氏でさえ、ド・ゴール時代にフランスが世界で演じた主導的な役割を繰り返すには、フランス経済は「あまりに弱くなりすぎた」と認めている。
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