銀行が破綻すれば、関心は当然、規制当局に向かう。居眠り運転をしていたのは誰か、ということだ。シリコンバレーバンク(SVB)も例外ではない。
銀行監督の仕組みが複雑な米国では、こうした疑問は多数の規制機関に向けられることになる。
SVBの破綻についてはこれから多くのことがわかってくるだろうが、すでにはっきりしている事実もいくつかある。トランプ前政権の規制緩和により、SVBは強化された銀行監督の対象から除外されていた。ストレステスト(健全性審査)が免除されていなければ、急速な金利上昇にもろい体質も明らかになっていたはずだ。
さらに、銀行に自己勘定取引を禁じているボルカー・ルールの適用を5年間免除されたことで、SVBはベンチャーキャピタルに投資できるようにもなっていた。「当社を形容する言葉はたくさんある。銀行はその1つにすぎない」。SVBがウェブサイトでそう自慢していたのが、何をかいわんやだ。
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