京セラをむしばむ「高齢化と縦割り」は変われるか 小集団・独立採算のアメーバ経営が意外な壁に

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創業60年を超え、社員の高齢化が進む京セラ。立ちはだかる壁を打破するための取り組みが始まった。

京セラのロゴ
京セラでは社員の高齢化や、組織間の縦割り風土が問題になっていた(記者撮影)

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1959年に創業し、売上高2兆円企業まで成長した京セラ。半導体関連製品や電子部品、複写機など幅広く事業を抱えるが、世代間と部門間の壁が顕在化している。

東洋経済新報社が発行する『CSR企業総覧』を基に、2011年から5年おきに、京セラとライバルの村田製作所における社員の年齢別分布(単体)を示した。徐々に社員の高齢化が進んでいることが見て取れる。高齢化が進むと、次世代の育成が進まなくなることも多い。

そうしたことを意識してか、新卒採用が急激に増えている。2022年4月は、高卒や大卒などを合わせた新卒採用の人数が921人。前年より390人も増加した。京セラの谷本秀夫社長は2022年11月に行われた東洋経済のインタビューで、「京セラが一番伸びた1980年代から1990年代に多く採用された世代が引退し始めたので、若い人がチャレンジできるチャンスの時期にまた戻ってきた。また、会社の成長が横ばいになるとポストが増えず閉塞感が生まれるものだが、今はちょうど会社が伸び始めたところだ。二重の意味で、チャンスが若い人にも渡るようになった」と話した。

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