──22年は想定外の資材高などに加えロシアのウクライナ侵攻が追い打ちをかけました。
僕はMonotaROなどを含め25年ほど社長業をやっていて、リーマンショックや東日本大震災も経験した。それでも22年は、最も大変な年だった。
コロナ禍が続き、(中国などで)ロックダウンがあり、コモディティープライスが跳ね上がった。海上運賃は10倍、20倍に上昇し、ロシアの戦争はサプライチェーン(供給網)を寸断した。円安も進んだ。自分としてはきちんと準備してきたつもりだったが、障害物競走のようになってしまった。
値上がりに負けない付加価値を
──ロシアの物流センターをドイツやドバイに分散したり、素材を銅から亜鉛に切り替えたりしたほか、2度の値上げも実施しました。
この業界の常識では値上げは難しいことだが、ここまで何もかも上がってきたら仕方ないよね、という形になったことは大きい。
長期プロジェクトで2〜3年前に決めた商品の価格について、「あのときの値段で売ってください」と言われても、とてもではないが赤字になってしまう。そこは僕がいちばん苦しんだところだった。
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