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中東におけるロシアの外交力を侮ってはいけない 親米サウジやトルコへの外交攻勢が顕著に

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10月27日、モスクワ郊外で行われたヴァルダイ会議の講演で、ロシアのプーチン大統領は英米を中心とするアングロサクソン的な世界観は普遍性に欠けると批判した。その例としてプーチン氏は同性愛を挙げる。プーチン氏は、西側世界で同性愛を奨励することはその人たちの自由でありロシアは干渉するつもりはないが、そのような基準を西側がロシアを含む非西側世界に強要する権利はないと主張する。具体的にはこう述べている。

西側のエリートが、何十種類ものジェンダーやゲイパレードのような、私の意見では奇妙でファッショナブルな傾向を、国民や社会の意識に導入できると考えるならそれはそれでいいのです。好きなようにさせてあげましょう! しかし彼らには、他人が同じ方向を向くことを要求する権利がないことは確かです。

西側諸国は人口動態や政治、社会的なプロセスが複雑であることがわかります。もちろん、これは彼らの内輪の話です。ロシアはこれらの問題に干渉しないし、するつもりもありません。西側と違って、私たちは他人の裏庭に干渉しないのです。しかし私たちは、プラグマティズムが勝り、ロシアと真の伝統的な西側、そして他の同等の発展を遂げる極との対話が、多極化する世界の秩序構築に重要な貢献をすることを期待しています。(ロシア大統領府ホームページ、引用はすべて筆者が翻訳)

人ごとにさまざまな性的嗜好があることをロシアは認める。問題はそれを普遍的な価値観として全世界に強要しようとするアングロサクソンを中心とした文化帝国主義政策であるという認識は、プーチン氏だけでなくロシアの政治エリートに共通したものだ。同性愛を取り上げることで、中国やイスラム諸国から共感を得られることをプーチン氏は計算している。

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