ヤマト、EC宅配増でも連続減益の悩ましい事情 改革加速へアマゾンジャパンの元副社長も起用
宅配便首位のヤマトホールディングスは、取り扱う荷物の量は伸びているが、今期は2期連続で営業減益の見通しだ。苦境の背景には何があるのか。
「EC(ネット通販)ネットワークの構築、拠点の集約の取り組みは着実に進展しているが、改革効果の発現には少し時間を要する状況だ」
宅配便最大手のヤマト運輸を傘下に持つヤマトホールディングスの2022年4~9月期決算は大幅な減益に終わり、栗栖利蔵副社長は会見で淡々と語った。
売上高にあたる営業収益は前年同期比2.1%増の8837億円とEC需要を取り込めた一方、営業利益は同43%減の180億円、当期純利益は29%減の103億円となった。
4~6月期の営業利益は24億円、7~9月期は156億円と改善傾向にあるものの、計画を下回る進捗だった。ヤマトは通期の業績予想を下方修正。営業利益は期初計画の910億円(前期比17.9%増)から160億円引き下げ、750億円(同2.8%減)とした。
増益予想から一転して2期連続の減益となる見込みのヤマト。苦境の背景には何があるのか。
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