コロナで露呈した中国「精神医療体制」の大問題 深刻な精神疾患への偏見と医療従事者の不足

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コロナで浮き彫り、中国の精神医療体制の問題

ベッドがずらりと並ぶ集団療養施設の新型コロナ患者たち
長引くゼロコロナ政策によって精神疾患の患者が増えており、体制整備が急務だ(写真:AP/アフロ)
ゼロコロナ政策を続ける中国では、精神疾患の患者が増えている。『財新周刊』10月10日号の社論は中国の精神医療体制の問題と対策を論じている。

新型コロナウイルスは、人命を直接脅かすだけでなく、世界のメンタルヘルスにも深刻な影響を及ぼしてきた。中国科学院の院士の陸林氏は、コロナ禍によって、うつ病にかかる人が世界で7000万人、(強迫性障害などの)不安障害が9000万人、不眠症が2倍に増えたことを明らかにした。中国では、自宅隔離者の3分の1近くがうつ病、不安障害、不眠症になった。コロナ以外に、メンタルヘルスへの対応も急務だ。

メンタルヘルスが悪化する要因

2020年の春、武漢では多くのコロナ患者が亡くなり、その家族や友人が精神疾患になった。医療スタッフにも大きな負担を与えた。感染が深刻だった20年5月、武漢の医療スタッフ1万6000人余りに行った調査では、うつ病45%、不安障害34%、不眠症22%と多くが精神疾患を発症していた。

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