JR東海が作った名古屋の新名物「ぴよりん」の秘密 愛らしさで大人気、新幹線で運べば崩れない?

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これまで名古屋以外では静岡などで出張販売したことはあったが、新横浜は初めて。新幹線で運べば揺れは少ないとはいえ、不安は残る。そのため、専用ケースに入れるとともに一定数の型崩れを見越して予定販売数の2個1セットで160 セットのところ、20セット多い180セットを持ち込んだ。

もっとも、最近はファンの間で、ぴよりんの崩れやすさを逆手に取って、崩さずに家に持ち帰ることができるかを競う「ぴよりんチャレンジ」がSNSで自然発生的に流行している。インターネット上にはファンたちが投稿した無傷で家に着いたぴよりん、一部が欠けたぴよりんの写真が次々とアップされている。矢崎課長は「投稿内容によっては食べ物で遊んでいるような印象を与えかねないので発信推奨はしていない」というが、ぴよりんチャレンジも人気に一役買っていることは間違いない。

矢崎課長
ジェイアール東海フードサービスの矢崎勇夫カフェ課長(撮影:梅谷秀司)

無事自宅に持ち帰ったぴよりんをどこから食べるのが正しい作法なのかも気になるところだ。つぶらな瞳で見つめられると顔から食べるのは気が引ける。では背中からか。それとも脇腹あたりからか。矢崎課長によれば、昨年「#ぴよりんファーストスプーン」というキャンペーンが行われた。とくに結果は集計していないというが、最初にどこから食べているかを示す写真がツイッター上に次々とアップされている。

藤井王位との出会いは?

では、ぴよりん人気を全国区にした藤井王位との出会いとはどのようなものだったのか。将棋のタイトル戦では、午前と午後におやつが出されることが多い。対局中に頭を使うため脳が糖分をほしがりおやつで補給するのだという。おやつのメニューは主催者が開催地と相談して決める。

2021年6月29日、藤井王位が豊島将之竜王の挑戦を受ける第62期王位戦七番勝負の第1局が名古屋能楽堂で行われた。そのおやつ候補の1つに「ぴよりんアイス」があった。JR東海系のホテル「名古屋マリオットアソシアホテル」のシェフが、ぴよりん10周年記念のコラボメニューとして、名古屋コーチンの卵を使って手作りでぴよりんそっくりのデザインを再現したアイスだ。そのぴよりんアイスを藤井王位が選んだ。

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