ICT支援員とは?求められるスキルや職務内容について解説
その中でも委託業者における公募が多いようです。
ICT支援員のやりがいと仕事の困難性
一般的に、ITスキルを必要とする職においてはデスクワークが多く、フィールドワークもある職種は珍しいです。こうしたことから、直接教師や児童・生徒と触れ合い、目的が達成された際に感謝されることや、子どもたちの喜びを近くで見られることにやりがいを感じることが多いようです。
一方で、学校という企業とは大きく異なる職場において、仕事に慣れるまでに多くの時間がかかり困難を抱えるケースもあります。例えば、タイムスケジュールが想像以上に厳密であることで肉体的疲労が多いことや、教師が通常用いる専門用語の意味がわからず会話がうまく通じないことなどです。
ICT支援員は1校に複数人配置されることはあまりなく、時に孤独を感じる立場となってしまうため、そのような人材が抱える困難性について、配慮を持って対応することが今後の課題の1つになるでしょう。
まとめ
ICT支援員は、ICT化が促進される学校において多忙な教師たちが十分にテクノロジーを用いて充実した教育を日常的に展開するうえで必要な存在であり、全国的にその普及が広まっています。一方、とても重要な立場ですが、あくまで「支援員」という立場を活用する学校においては学校のICT化の中核を任せることはできず、その点からも教師のICTスキルアップは継続的に必要です。今後も教師とICT支援員の協働をどのように充実させていくかという学校運営の工夫が求められます。
14年間、教員兼務にてシステム開発を行ってきた経験を生かし、2021年にぱんぷきんラボを創業し、学校向けの校務支援システム開発やデータ分析におけるコンサルティングを行う事業を手がけている。また、現場の知見を重要視しているため継続して教員業にも従事している。
執筆:保坂英之
東洋経済education × ICT編集部
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