ドコモが大量閉店へ、「ショップの潰し方」の全貌 代理店を撤退に追い込む「3つのステップ」

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代理店関係者は「社員の雇用をどうするのかの問題もある。諸々考えれば支援費はかなり少ない」としつつ、「このままショップを続けても、ますますドコモからのインセンティブ条件は厳しくなるだろう。難しい決断だ」と嘆く。

代理店やフランチャイズ問題に詳しい中村昌典弁護士は「ドコモの手法は代理店の同意がない条件変更などで経営的に追い込んでおり、3つのステップをトータルで見て『優越的地位の濫用』にあたる可能性が高い。独自商材・サービスへの介入や制限は、『拘束条件付き取引』として違法になるおそれがある」と指摘する。

店舗数は「3割程度減少していく」

ドコモ側に、大量閉店計画に関する一連の問題を尋ねると、「中期的には店舗数は3割程度減少していくと見込んでいる」と回答した。全国2300店の「3割程度」は700店弱。「1500〜1600店に絞る」という冒頭の代理店関係者の話とも合致する。

一方で、インセンティブの一方的な大幅削減や独自商材・サービスへの介入・制約の妥当性については回答がなかった。

ドコモ自身も、通信料金の値下げによって収益力が低下し、岐路に立っているのは間違いない。オンラインシフトを進めている事情もある(詳細は6月6日配信記事:ドコモだけが「店舗大リストラ」に動いた複雑事情)。

とはいえ、自社の都合を優先するあまり、立場の弱い代理店を3つのステップで追い込み、急速な大量閉店を実現させようとするやり方に、はたして大義はあるのか。公共の通信電波を扱う「インフラ企業」としてのモラルが問われている。

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