最高益の5大商社、トップが脅える「ロシアリスク」 ビジネスや投資の継続か撤退か、割れる判断

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2022年3月期に過去最高益をあげた5大商社。決算説明会における記者や投資家の関心は「ロシアリスク」に集中した。

三井物産と三菱商事が出資するロシアの天然ガスプロジェクト「サハリン2」(写真:AP/アフロ)

5大商社の2022年3月期の決算が出そろった。

資源価格の高騰を追い風に、2022年3月期の純利益は各社とも軒並み過去最高益となり、2023年3月期も高水準の利益を予想している。

2023年3月期通期純利益の予想は、三菱商事の8500億円(2022年3月期は9375億円、以下同)を筆頭に、三井物産が8000億円(9147億円)、伊藤忠商事7000億円(8203億円)と続く。各社とも鉄鋼石の市況一服などを折り込み、減益予想とした。

順位を左右した「資源ビジネス」

2021年3月期に純利益トップとなり、「下克上」と言われた伊藤忠商事は2022年3月期に3位に後退し、2023年3月期の予想でも同順位におさまる。

一方、「業界の盟主」である三菱商事は2021年3月期にオーストラリアの原料炭の不調やローソンの減損で4位に沈んだが、原油や原料炭など資源市況の追い風で2年ぶりにトップに返り咲いた。

各社それぞれのセグメントで基礎収益力の向上も見られたが、やはり資源ビジネスの強みが業界序列に直結した形だ。

伊藤忠の石井敬太社長は10日のオンライン記者会見で、「いまの風向きに乗れるところ(会社)が大きく伸びて、(2022年3月期は純利益、株価、時価総額でトップに立つ)3冠を逃した。再び3冠を手にすることを信じて伊藤忠らしいビジネスを積み上げていく」と話した。

過去最高益に沸く5大商社だが、注目を集めたのは、ウクライナ危機による「ロシアリスク」だった。

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