ウッドショックで進む住友林業「脱炭素」の成否 30年に経常利益2500億円、コンビナート整備も

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住宅大手の住友林業が脱炭素経営に大きく舵を切る。鹿児島県など全国4か所に木材コンビナートを設け、運用規模1000億円の森林ファンドを設立する。

住友林業の光吉敏郎社長は「森林を若返らせることが重要だ」と力を込める(記者撮影)

住友林業が「脱炭素経営」に大きく舵を切っている。

「日本のCO2吸収量を増やすため、高齢化した木を伐採して(木材として)有効に活用し、新しい木を植林して森林を若返らせることが重要だ」

2月14日、2030年までの経営目標を定めた長期ビジョン発表の席で、同社の光吉敏郎社長は力を込めた。

200億円投じ、コンビナートを整備

住友林業は今回、「森と木の価値を最大限に活かした脱炭素化とサーキュラーバイオエコノミー(循環型共生経済)の確立」を掲げ、2030年の経常利益を今の約2倍の2500億円にする計画を掲げた。

具体的な方策としては、森林保有・管理面積を2021年の27.9万ヘクタールから、2030年には50万ヘクタールに拡大。運用資産規模1000億円の森林ファンドを設立する。国産材使用量も年間100万立方メートルとすることを目指す。

国産材活用の積極化に向けた目玉施策が、3年間で200億円を投じる木材コンビナートの整備だ。木材コンビナートとは、丸太置き場から木材工場、木質バイオマス発電所や輸出のための港湾施設などを1カ所に集約した施設のこと。自社保有林や取引先の多い所を中心に全国4カ所程度で建設を進める構想で、第1弾として鹿児島県志布志市の工業団地の土地を取得し、2025年の操業開始を目指す。

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