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「脱炭素」と「成長」の二兎を追う中国 中国の脱炭素戦略の3つの特徴

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石炭火力への依存度が高い中国。しかし本格的に脱炭素に舵を切り始めた。

化石燃料の燃焼などによる中国からの二酸化炭素排出量は、世界全体の約3割を占める。写真は北京市内の火力発電所(毎日新聞社/アフロ)

習近平国家主席は、昨年9月の国連総会で、中国の二酸化炭素(CO2)排出量を2030年までに減少に転換させ、60年にはCO2の排出量と吸収量が差し引きゼロになるカーボンニュートラルを実現すると宣言した。それ以来、中国で脱炭素に向けた取り組みが加速している。

10月下旬、中国政府は「30年までのCO2排出量減少転換の行動計画」と「気候変動対応の政策と行動白書」を発表した。これらは11月に開催された国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)に向けたアピールでもあった。

一連の政府文書からうかがえるのは、白書が「経済発展と脱炭素のシナジー効果が際立っている」とする点に代表されるとおり、脱炭素と経済成長の両立を狙う中国のしたたかさと自信である。

中国の脱炭素戦略の特徴を3点指摘したい。

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