経過報告として公開された三菱電機の調査報告書は291ページにも及ぶ。膨大な調査結果に不足点はないのか。企業の不正問題に詳しい専門家に聞いた。
相次ぐ検査不正問題に揺れる三菱電機。社外の弁護士らによる調査委員会が10月1日に公表した報告書は「経過報告」との位置づけで、最終的な調査報告は2022年4月をメドに行われる。
不正の原因を分析し、有効な再発防止策を作ることが急務だ。会社側は最終報告を待たずして、品質、風土、ガバナンスの3つの分野に関して改革を進めると発表した。
ここまでの調査のあり方に問題はないのか。企業不正の分析に詳しい元芝浦工業大学教授の安岡孝司氏に、今後発表される最終版へのリクエストを含めて、今回の調査報告書の内容を分析してもらった。
調査報告書の目的は株主や投資家、取引先などからの信頼回復であり、私はそういう観点から、各社の報告書が信頼回復に役立つのかをチェックしている。
私が開発したチェックリストで、三菱電機の調査報告書を採点したところ、100点満点中30点だった。ほかの企業の報告書は経験的に45~75点程度なので、この点数は低いほうだ。
この記事は会員限定です。登録すると続きをお読み頂けます。
ログイン(会員の方はこちら)
無料会員登録
東洋経済ID 会員特典
東洋経済IDにご登録いただくと、無料会員限定記事を閲覧できるほか、記事のブックマークや著者フォロー機能、キャンペーン応募などの会員限定機能や特典をご利用いただけます。
東洋経済IDについての詳細はこちら
この記事の特集
トピックボードAD
有料会員限定記事
無料会員登録はこちら
ログインはこちら