超一流の経済学者たちと向き合う「流儀」 独占インタビュー③総本山のアメリカで研鑽

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清滝氏にとって、大学院時代に「このままでは宇沢(弘文)先生のミニチュア版になってしまうよ」と先生に言われたことが、アメリカ行きを決める大きな要因だった。
自分の理論を磨くために試行錯誤を繰り返したアメリカでの日々。当時を振り返る清滝氏の口からは、議論を交わした超一流の経済学者たちの名前が何人も出てきた。

 

――通常の経済学では、資産は生産をするために使われるものとして扱われてきました。そのため、単に「資産価格は需給で決まる」となって、いわゆる「バブル」や「デフレ」はうまく説明できなかった。しかし、清滝さんは、資産における担保の側面などを入れたモデルを構築することで、標準的な経済学を修正したわけですね。

宇沢弘文先生が翻訳したジョーン・ロビンソン(正統的なケインズ後継者とされる元ケンブリッジ大学教授)の『異端の経済学』には、「ケインズ革命の核心は、人間の生活は時間を通じて行われるということをはっきり認識したことであった」と書かれている。

彼女の言葉は深みがあり、「変えることのできない過去とまだ未知の将来の間に、たえず動きつつある瞬間において人間は生活しているのだ」と日本語版の序文に書いている。(清滝=モーアモデルをつくった)ジョン・モーアと一緒に仕事をしているときにも、その言葉が私の頭にはあった。

――ただ、不確実性を重視し、正統的なケインズ後継者と言われるポストケインジアンなどは、学界で異端扱いされて、主流派経済学者との議論はかみ合っていません。アメリカの主流派の中でもまれてきた清滝さんも、標準的学説を修正するうえで苦労されたのではないでしょうか。

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