楽天、自前配送を突如終了で怒る運送会社 訴訟も検討
自前物流網の強化を急いだが、またも空振り。委託先から猛反発を受けている。
今年5月末に終了となった楽天グループの自前配送サービス「楽天エクスプレス」をめぐり、配送業務の委託を受けていた複数の運送会社が楽天に対する訴訟を検討していることがわかった。確保していた車両が稼働できなくなったため、損害賠償請求を検討している。
楽天が同サービスの終了を運送会社に説明したのは5月上旬以降のこと。ある委託先は「あまりにも唐突」(首都圏の運送会社首脳)と反発の声を上げており、「損失の一部を補償してもらうために、弁護士を通じて楽天と交渉している」(物流大手SBSホールディングスの鎌田正彦社長)という動きもある。
楽天は東洋経済の取材に対し、「契約に基づき個別に協議しており、当社が負担すべきものについては払っている。約40社ある委託先とはおおむね協議が終了しているが、協議中の委託先には引き続き誠心誠意対応していく」と回答した。
エクスプレスが始まったのは2016年11月。地域ごとの中小運送会社と契約を結び、「楽天ブックス」の商品や「楽天市場」内の日用品を対象に東京23区から運用エリアを拡大。今年5月時点の人口カバー率は63.5%だった。
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