有象無象の動画広告に辟易 ジワジワ染みる音声は嫌悪感小
──音声は画像、動画などのコンテンツに一つ加わるのではなく、まるっきり新しい市場、革命だと。
人と情報のあり方を思い切り変える、スマホ登場以来の大波だと思っています。10年前に音声アシスタントSiri搭載のiPhoneが発売され、画面に縛られる生活から解放されようとしている。スマートスピーカーやワイヤレスイヤホンなど、聞くためのデバイスが増え、いつでもどこでも、何かしながら、楽に情報を得られる究極の形として音声が急浮上しています。「わざわざスマホ出してアプリ開いて天気予報見てたの?」って時代ももうすぐでしょう。
──日本は「まだまだ動画でしょ」という空気かと思いますが。
テレビ、パソコン、スマホと情報を目から得てきた時間が長かったので、視覚情報が1番、と思っている人もまだ多い。でも、手で作って目から入れる情報は加工する機材や環境、手間と時間、技術が要る。一方、口で作って耳から入れる音声は、人と会ったら自然と話すように、根本的な情報交換ですよね。ディープラーニングが音声の認識精度を飛躍的に向上させ、音声プラットフォームが“使える”レベルになった。より多くのしゃべりたい人が発信できる、そうした情報交換の仕方がネット上で楽にできる時代になった。
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