みずほの頭取交代が「白紙」に 痛恨のトラブル続発

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相次ぐシステム障害で構造改革に着手するメドも立たなくなった。

トラブル続発を受けて3月17日にみずほFGの坂井辰史社長(左)が初めて会見した

トップの交代が取り消しに──。続発するみずほ銀行のシステム障害は、異例の事態に発展した。

2月28日に発生した大規模なATM障害では、みずほが保有する5891台のうち、7割超が停止した。その後も障害が相次ぎ、2週間で計4度の障害が起きた。一部のATMが停止し、その後、ATMやネットバンキングで定期預金の預け入れが不能になった。3月12日には外貨送金で障害が発生し、263件・約500億円の送金が遅延してしまった。これらは別の要因で起こっており、システム運用全般に関する総点検が急務となっている。

相次ぐトラブルを受けてみずほフィナンシャルグループ(FG)は4月1日付のみずほ銀行の頭取交代人事を取り消すと発表した。システム障害の原因究明と再発防止策の策定が終わるまでは、藤原弘治頭取が引き続き指揮を執る。

藤原頭取は3月上旬の会見の際、「この問題がきちんと総括された中で、引き継ぎを行いたい」と述べていた。しかし、システム障害が繰り返し発生し、3月いっぱいで問題が収束しそうにないため、異例の続投となったわけだ。

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