コロナ禍に突入して1年。観光業の今をデータで「見える化」した。
旅行代金の半額相当を旅行者に補助し、需要喚起を促す「Go To トラベルキャンペーン」。2020年12月末に停止され、緊急事態宣言の期間延長により再開の見通しも立たない。観光業の厳しい現状やGo Toが上げた効果を、データで見ていく。
観光庁の「宿泊旅行統計調査」によると、20年の11月までの宿泊旅行の累計数値で、地域ごとに見て最も厳しかったのは、関東と関西だ。
中でも関東は東京で音楽ライブや各種イベントが激減したことで、宿泊旅行も大幅に減少した。新型コロナウイルス感染者数も群を抜いて多いことから、「イベントがなく、感染リスクも高いため、観光では避けられている」(都内のホテル関係者)。また、大阪におけるインバウンドの消失などがあった関西、本州からの観光客が減少した九州・沖縄、北海道も同様に厳しい。
施設タイプ別では、旅館が前年並みの客室稼働率を回復しつつある。一方、不振に陥っているのはシティーホテルとビジネスホテルだ。20年12月の稼働率は、シティーホテルが38.5%で前年同月比37.5ポイント減、ビジネスホテルは48.1%で同23.5ポイント減だった。
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