ロシアはインテリジェンス大国だ。北方領土問題についてロシア側から大きな動きがあるとき、不意打ちはしない。クレムリン(ロシア大統領府)が日本政府に伝わるルートでシグナルを送る。筆者の元にも、1月末にクレムリン筋から以下の情報がもたらされた。内容の本筋は変えないが、情報源を秘匿するために若干編集したものを読者に伝えることにする。
〈1.長く途絶えてしまった首脳会談が2021年に復活するチャンスはあるが、それ以降、両首脳が笑顔と希望で再会できるかは疑問だ。
2.①クレムリンでは、菅義偉首相は安倍晋三前首相のアプローチを捨てた、最近のクリル諸島(北方領土に対するロシア側の呼称)に関する菅首相の発言はロシアに対する圧力外交への回帰である、との説が有力になってきている。
②専門家たちは、菅首相のこのような行動と発言は単に国内向けのものと説明するが、ロシアのトップレベルでは、菅首相に対する不信感が強まっている。プーチン側近の多くは、菅は米国寄りの人間であり、ロシアとの建設的対話に関心がないと口にしている。
この記事は有料会員限定です。
東洋経済オンライン有料会員にご登録いただくと、有料会員限定記事を含むすべての記事と、『週刊東洋経済』電子版をお読みいただけます。
- 有料会員限定記事を含むすべての記事が読める
- 『週刊東洋経済』電子版の最新号とバックナンバーが読み放題
- 有料会員限定メールマガジンをお届け
- 各種イベント・セミナーご優待
無料会員登録はこちら
ログインはこちら