寒波とLNG不足で電力需給が逼迫 解消の見通し立たず長期化も
卸電力市場がマヒし、料金急騰でユーザーの問い合わせも殺到している。
大寒波の襲来をきっかけに、全国規模で電力の需給が逼迫している。1月8日には中部や関西、九州など全国7エリアで最大需要が10年に一度程度とされる規模を上回った。
余剰電力の売買が行われている日本卸電力取引所では、スポット市場の価格が史上最高値を更新し続けている。1月12日には1キロワット時当たり200円台という、平時の10倍を大幅に上回る未曾有の水準に達した。
価格高騰が止まらないことから、経済産業省は15日、需要に合わせて供給を確保できなかった場合に小売電気事業者が送配電会社に支払うペナルティー(インバランス料金)の単価の上限を、1キロワット時当たり200円に設定することを公表。17日の供給分から適用した。
この対策により、スポット市場の価格は1キロワット時当たり200円を上回ることはなくなった。しかし、需要の多い時間帯では上限の200円に張り付く現象が続いている。
発電所トラブルも一因
電力会社や電気事業連合会は家庭や企業に節電を呼びかけるとともに、休止していた老朽火力発電所の稼働や、電力会社のエリアを超えた広域的な電力融通を続けている。だが、いつ電力不足に陥ってもおかしくない。
この記事は会員限定です。登録すると続きをお読み頂けます。
東洋経済ID 会員特典
東洋経済IDにご登録いただくと、無料会員限定記事を閲覧できるほか、記事のブックマークや著者フォロー機能、キャンペーン応募などの会員限定機能や特典をご利用いただけます。
東洋経済IDについての詳細はこちら