部品3社が日立の傘下に、始まったホンダ系列大再編 トヨタは系列体制を堅持しつつ事業連携強化
中堅部品メーカーにも再編の波。メガサプライヤーに対抗できるのか。
「周回遅れ」とも揶揄されてきた、ホンダ系列の部品メーカー(サプライヤー)の再編が動き出した。
ホンダと日立製作所は10月30日、傘下の自動車部品メーカー4社を経営統合させると発表した。統合後の新会社は売上高が1兆8000億円規模になり、国内の部品メーカーではトヨタ自動車系列のデンソー、アイシン精機に次ぐ3位に躍り出る。
合併するのは、日立の完全子会社である日立オートモティブシステムズ(日立AS)と、ホンダが筆頭株主となっているケーヒン、ショーワ、日信工業。ホンダが系列3社の株式を公開買い付け(TOB)して完全子会社化した後、日立ASが3社を吸収合併する。
「各社の強みを統合し、メガサプライヤーを目指す」。記者会見の席上、各社の首脳陣は巨大部品メーカーを意味する「メガサプライヤー」という言葉を繰り返した。今回の再編で一挙に経営規模を拡大し、世界のメガサプライヤーに対抗する狙いがある。
自動車業界は今、100年に一度の大変革期を迎え、自動運転や電動化、コネクテッドといった新技術の導入が急速かつ同時に進む。こうした「CASE」と呼ばれるさまざまな次世代技術に対応すべく、欧米の大手サプライヤーは企業買収を連発。独ZFが約1.4兆円で米TRWオートモーティブを買収したのをはじめ、独ボッシュや独コンチネンタルなども足りない技術領域を買収で補い、ますます巨大化している。
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