決済手段の多様化で、端末メーカー間でも開発競争が勃発している。
あらゆる店舗においてキャッシュレス決済の入り口となるのが、POS(販売時点情報管理)レジや決済端末だ。それらを手がける企業もキャッシュレス化の波に乗る。
東芝テック|POSレジシェアトップは自らコード決済を開発
POSレジで国内シェア約5割を握る最大手・東芝テックは2018年12月、ネット通販決済代行を手がけるベリトランスと、スマートフォンを用いたキャッシュレス決済に対応する合弁会社を設立。4月に「スマート払い」という独自のコード決済サービスを始める。消費者があらかじめクレジットカード情報を登録し、決済時にアプリに表示されるバーコードをレジで読み取る仕組みだ。さらに開始時点では中国系の「アリペイ」や「ウィーチャットペイ」のほか、数種類の国内コード決済サービスにも対応する。コード決済には、加盟店の対応が不可欠。その点で、東芝テックはPOSの厚い顧客基盤を持つ強みを生かせる。
「キャッシュレス化はデータビジネス拡大への布石にもなる」。東芝テックの平等弘二執行役員は、そう意気込む。旧来のサービスとは異なり、新サービスはコード決済ごとに手数料収入が発生する。そのため、決済が増えれば増えるほど収益が上がる。電子レシートデータなども生かし、従来のPOSデータ以上に精緻な購買分析で他社と差別化したい考えだ。
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