Marshall W.Van Alstyne●ボストン大学教授およびMITデジタル・エコノミー・イニシアチブ客員研究員。「ツーサイド・ネットワーク理論」の基礎に貢献。
Sangeet Paul Choudary●MITプラットフォーム戦略グループの共同議長。プラットフォームに関するコンサルティングを世界的に展開。
全産業で革命は起こる 双方向性がカギを握る
評者 スクウェイブ社長 黒須 豊
新規にプラットフォームビジネスを起こしたい意欲のある人にはもちろんであるが、現在確立したビジネスからプラットフォームビジネスへの転換を図るうえで悩んでいる大企業の経営企画部門の人にとっても、目を通す価値のある一冊である。
プラットフォームビジネスというと、マイクロソフト社のOSなどを頭に思い浮かべる人が多いだろうが、プラットフォームビジネス=コンピュータに関するビジネスと考えるのは早計である。有料旅客運送サービス市場におけるウーバー社や、旅行業におけるエアービーアンドビー社などを、その成功例として挙げることが出来る。
本書は、プラットフォームビジネスを成功させるために、どのように始めるのか、あるいは、どのように既存ビジネスから転換を図るべきなのかを事例を交えてかなり丁寧に記述している。
事例が海外に偏り過ぎているという批判もあろうが、そもそも、事実として米国発祥のビジネスが多いのだから致し方ない。むしろ、日米の差を勘案した上で、読んで参考になる事例が多い。
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