証券参入、丸井の切り札 「きんゆう女子」に照準
ファッションビルを運営する丸井グループが証券という異業種に参入した。小売業で培った接客術を武器に、若年層の深耕を狙う。
写真:有楽町マルイで開催された証券セミナーには女性が多数参加した
ファッションビルを運営する丸井グループは子会社「tsumiki証券」を設立し、今年8月末に投資信託のサービスを開始した。その証券子会社のCEO(最高経営責任者)に就任した寒竹明日美氏は、金融業界では珍しい女性の経営トップだ。
「金融って本当に難しい。わからないことが多い」。寒竹CEOは金融の「素人」であることを自認する。1997年に丸井グループに入社して以降、ファッションビルの売り場や経営企画、IRなどの部署を渡り歩いたが、グループの営業利益のうち8割をたたきだすクレジットカード事業に従事した経験がない。
抜群の対話力を重視し女性社員をCEOに抜擢
入社してまもない頃から戦略会議や改革プロジェクトに、自ら手を挙げて参加してきた。小学校の通信簿には毎年、「竹を割ったような性格」と記述されていたように、ハッキリとモノを言うタイプ。「トータルリターンって何? わかりにくい。キモい」。1年前に設立された証券参入の準備室では、業界で常識のように語られる言葉にも疑問を呈した。
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