中国のコンビニが進化を続けている。地方都市でも出店を拡大しているほか、ネットと連携した新業態も登場。日系コンビニも現地サービスと連携する。
中国でコンビニエンスストアの注目度が高まっている。eコマースの普及でリアル店舗が苦境に陥る中、コンビニは店舗数を着実に増やし、ネットとの連携も進んでいる。都市生活のインフラとしての存在感は高まる一方だ。
中国で本格的なコンビニが登場したのは1996年、上海にローソンが進出したのが最初。業界団体の調査(「2017中国便利店発展報告」)によると、16年末時点で、中国のコンビニは9万6000店、対前年比9%増。同年の売上高も1334億元(1元=約17円)で、同13%の伸びだ。
中国の「コンビニ文化」はつねに日系コンビニがリードしてきた。上海ではファミリーマートが店舗数の21%を占めてトップ。地場の大手スーパーを基盤にした「快客」「好徳」がそれぞれ11%、8%と続き、ローソンは6%で第4位につける。セブン-イレブンは2%で10位にいる(中国最大の口コミ投稿サイト「大衆点評」調査)。
一線都市から地方都市へ IT活用の店舗も登場
近年の中国のコンビニの変化は大きく三つある。一つは出店領域の拡大だ。これまで本格的なコンビニは中国で「一線都市」と呼ばれる北京や上海、広州、深センで展開を始め、それに次ぐ成都や武漢、天津、厦門、蘇州、西安といった「新一線都市」が出店エリアの中心だった。それがこの数年、全国各省の省都クラスの「二線都市」、地方の中核都市の「三線都市」にも広がってきた。コンビニの主要顧客層である20~30代の都市型ホワイトカラーがこうした地方都市でも台頭してきたことがうかがわれる。
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