中国競馬の実像 馬券なしでも盛況
「資本主義の尾」として断罪され姿を消した中国競馬が馬券のないまま復活しようとしている。内モンゴル自治区から中国競馬の行方を見た。
馬券発売が禁じられる中国の競馬が、いま変貌を遂げようとしている。その主役を担うのは、中国国内の富豪たちだ。彼らはサラブレッドを大量に輸入して自ら競馬を開催。「反腐敗」で引き締め一方の習近平体制の下で、中国独自の競馬を模索している。
「五星紅旗呀~!」(中国国旗だ)。3万人以上の観客から驚きと喜びの声が上がった。ジンギスカン廟がある内モンゴル自治区烏蘭浩特(ウランホト)から高速道路で約2時間、科爾沁(ホルチン)右翼中旗(科右中旗)の莱徳競馬場で7月6日から4日間開催された「国際競馬文化観光週間」の初日のことである。
この日、「“一帯一路”国際騎手招待競走」と銘打った5レースが行われ、オーストラリアやニュージーランド、南アフリカ、日本から騎手7人が遠征して出場。競走は莱徳競馬場所属の地元騎手と騎乗馬とで行われたが、日本代表の千田洋(東京大井競馬)、藤井勘一郎(フリー)、オーストラリアとニュージーランド代表がそれぞれ1勝。地元騎手との技量の差を際立たせた。「馬は調教によってまだまだよくなると思う。しかしレベルは考えていたより上だった」「競馬場、スタンド、観客の多さは想像をはるかに超えていた」。中国競馬は初体験の日本代表騎手3人は口をそろえた。
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