近年まれに見る好況が訪れている半導体製造装置業界。半導体の性能を試験する「テスター」が主力のアドバンテストも、2016年度は好調だった。
国内の顧客企業の撤退などでテスターの市場規模はピーク時の半分に縮小したとはいえ、足元における海外顧客の投資意欲は旺盛だ。好調はいつまで続くのか。今年1月に就任した吉田芳明社長に聞いた。
──新社長としてどんな役割が求められているのか?
私が入社した1999年当時、アドバンテストは日本有数の優良企業だった。それがリーマンショック以降は低迷し、11年度からは3期連続の赤字も計上した。今は落ち着いているが、さらによかった頃の業績には到底及ばない。言ってみれば「普通の会社になってしまった」という閉塞感が社内にある。これを打破するのが私の役割だと思っている。
──とはいえ、昨年度の製造装置業界は非常に好調だった。
下半期以降、メモリ企業からの受注が増え始め、生産能力の確保に奔走した。顧客の投資意欲はまだ衰えておらず、今年度も上半期は高い水準で推移するのではないか。過去10年ほどなかった水準の受注で、生産のボトルネックとなるような部品も出るほどだ。
──顧客の投資意欲は続く?
半導体の伸びは、ここに来て一歩加速するという期待感がある。この2〜3年で5Gの通信規格が実現すれば、データ量は膨大になる。データを蓄積する容量と、データを処理する計算能力は、今まで以上に急激なカーブで上がらざるをえない。
今メモリ需要が活発なのは、そこの需要を先取りして顧客が設備投資を開始しているからだ。半導体が高性能になると、テストに要する時間も長くなる。同量の半導体を同じ時間で試験するには、その分多くのテスター台数が必要になる。
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