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待望の「日の丸連合」トヨタとスズキの実情 ダイハツは完全子会社化に50年かかったが
ようやく一歩を踏み出した2社。ビッグカップルは何を生み出すのか。

鈴木会長は「一段落なんて考えない」と意気軒昂。経営の大先輩への敬意を示した豊田社長(撮影:今井康一)
うわさの2社が交際へ。まずはお友達からのスタートとなる。
トヨタ自動車とスズキは10月12日、業務提携に向けた検討を開始すると発表した。両社は環境や安全、情報技術の分野での連携を探っていく。
「検討を開始」という文面どおり、具体的な提携分野や資本提携については「何も決まっていない」とトヨタの豊田章男社長、スズキの鈴木修会長は口をそろえる。
ある意味で生煮えの提携へ両社を駆り立てたのは自動車産業を取り巻く急激な環境変化だ。厳しくなる環境規制に対応するため、自動車各社はハイブリッド車や電気自動車、燃料電池車などパワートレインの電動化を迫られてきた。自動運転の急速な進展で、人工知能やIT・ソフトウエア技術も必須となっている。
特に危機感を募らせていたのはスズキだ。
スズキは長年、米ゼネラル・モーターズ(GM)を技術的な後ろ盾にしてきた。が、経営危機に瀕したGMが2008年にスズキ株を売却したため、翌年独フォルクスワーゲン(VW)から20%弱の出資を受け入れた。
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