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影を差す歴史認識 日本の軍事正常化に

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「イスラム国」に湯川遥菜さんと後藤健二さんが殺害され、安倍晋三首相は日本の軍事体制について「戦後以来の大改革」を言明した。国益や国民が脅威にさらされたときに守ることができる「日本を取り戻す」と話した。

日本国民は戦後平和主義をおおむね支持している。それでも今回の人質事件は人々を不安にさせるものだった。その理由の一つは、軍事に関する日本の無能ぶりが露呈したことだ。自国の人質の救出作戦を検討し、人質が殺害された後には強力な軍事的対応を取ることができたヨルダンとは異なり、日本は憲法により救出も報復も選択できなかった。

日本国憲法第9条は、戦力の保持および国際紛争を解決する手段としての武力の行使を禁じている。今や非常に能力の高い自衛隊を保持する日本だが、憲法に基づく制約は日本の軍事体制を依然として大きく阻害している。

米国との同盟協定は日本の安全を保障するものだ。だが、主張を強める中国、核を保有する北朝鮮、そして在外邦人殺害の脅しをかけるイスラム国など、日本が直面するリスクは、自衛隊にさらなる裁量が必要かとの疑問を突き付ける。

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