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“黒船"傘下入りの激流 追い込まれる川崎汽船

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川崎汽船株を36%超まで取得したエフィッシモ。狙いは世界的再編か。

川崎汽船のコンテナ船事業は、2014年度は稼ぎ頭の1つだったが、16年度は連続赤字に

2016年6月の株主総会で、村上英三社長の取締役再任賛成比率が56.88%(15年85.92%)にとどまったとき、川崎汽船経営陣は愕然とした。反対の中心は旧村上ファンド出身者がシンガポールで設立したエフィッシモ・キャピタル・マネージメント。連続最終赤字に陥る業績悪化への警告とみられたが、時を経るにつれ、それは警告以上の重みを持つものであることが明らかになった。

過半を握られるリスク

株主総会は欠席者も出るため、全議決権が行使されるわけではない。今回の議決権行使率は82.34%。エフィッシモの3月末の持ち株比率は29.71%だったので、ほか5.79%の株主もエフィッシモに同調した計算になる。

重要なのはその後だ。エフィッシモはさらに買い増し、7月中旬時点で持ち株比率は36%を超えた。仮に、6月総会と同程度の議決権行使率と同調者を想定すれば、エフィッシモは事実上、議決権の過半を握れることになる。

では、なぜ投資ファンドであるエフィッシモは、赤字で企業価値の毀損が続く川崎汽船株を買い増すのか。エフィッシモは大量保有が表面化した15年9月以降、一貫して「純投資」を続けた。業績がその間、当初予想より悪化し、株価が下げても(図表1)、エフィッシモは計800億円超の資金を投じた。

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