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3メガバンクが野村、大和を侵食 証券主役交代の時期近づく

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メガバンクがマイナス金利の逆風の中、証券強化を加速している。競争の波は独立系証券に及ぶ。

(本誌:野村明弘、猪澤顕明)
(写真:みずほ銀行店舗内のプラネット ブース(右)、証券仲介販売を行 う三菱東京UFJ銀行の窓口(下)、 SMBC日興証券の店舗窓口(左)(撮影:梅谷秀司)

「SMBC日興証券とSMBCフレンド証券が合併すれば、リテールでは大和証券を追い抜き、野村証券に次ぐ業界2番手になる」

今春、両社の2018年1月統合を発表した三井住友フィナンシャルグループ(FG)。計画を主導した経営幹部は「3メガバンクでウチはリテール証券最強。今後は野村証券との差を縮めたい」と力を込める。

マイナス金利で加速 三者三様の証券強化策

三井住友FGだけではない。最大手の三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)やみずほFGもそろって証券戦略を加速する。

日本銀行のマイナス金利政策導入によって銀行部門の利ザヤは一段と悪化し、各社の今期連結純益はピークを2割弱下回る見通しだ。連結粗利全体の約5割を占める、手数料などの非金利収益の拡大が急務で、その中核に位置する証券事業の強化策を迫られている。

ただ、金融子会社を取り込んできた経緯や強み・弱みの違いによって、強化策の内容は三者三様だ。まず冒頭の三井住友FG。00年代以降、3メガに集約された中で、実は最も証券事業の確立に手こずったのが同社である。

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