三菱商事 非資源エースの首位奪還宣言! 一番に戻ったらもう降りない!
資源価格暴落で深い傷を負った三菱商事。畜産など生活産業一筋、「非資源のエース」が巻き返しに出る。
「決算の説明は割愛したいと思います」。5月12日、東京・丸の内のパレスホテル、三菱商事の2016年3月期決算説明会。例年ならば、CFO(最高財務責任者)による前年度本決算の業績説明から始まるのが通例だ。だがこの日、機関投資家の前に初めて姿を現した新社長の垣内威彦は開始早々、冒頭のように宣言し、向こう3年間の「中期経営計画」の説明会に急きょ切り替えたのである。
2000年代に入り原油、銅、鉄鉱石などの価格上昇局面で世界中の資源権益に投資し、成長を遂げてきた総合商社。だが、最大の需要家である中国経済の失速で15年から16年にかけ商品市況は軒並み暴落。商社各社は巨額の減損処理を迫られた。
山高ければ谷深し。大いに儲けた三菱商事だが、商社一の深手を負う。チリの銅事業での減損を中心に4260億円の損失を計上し、16年3月期は戦後の三菱商事の歴史で初めて連結最終赤字に沈んだ。15年間続いた純利益で商社首位の座からも滑り落ちる。順番でいえば最下位である。
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