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認知症治療をめぐる新薬開発競争の熾烈 エーザイの命運も握る
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高齢化に伴い、患者数が急増しているアルツハイマー型認知症(以下、アルツハイマー病)。根本的な予防や治癒を目指す新薬の開発に、製薬各社がしのぎを削る。
厚生労働省によると、国内の認知症患者は2012年時点で462万人。認知症予備軍である軽度認知障害(MCI)の高齢者も約400万人おり、高齢者のおよそ4人に1人が認知症患者とその予備軍に当たる。認知症のうち5~6割を占めるのが、アルツハイマー病だ。認知症の医療や介護で日本社会が負担しているコストは、14年時点で14.5兆円に上る。新たな認知症治療薬の開発は、社会的にも急務なのだ。
アルツハイマー病治療薬はエーザイの「アリセプト」が先駆けだ。現在、国内にはアルツハイマー病治療薬が4種類あるが、いずれも脳内のシグナルの伝達に作用する対症療法薬。半年から1年ほど経つと、徐々に進行してしまう。アルツハイマー病が治療満足度の最も低い病気の一つであるゆえんだ。
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