甘利氏辞任で浮上する 「4月解散」の仰天計画 石原氏が後任に 背後で動く思惑とは
あまりの段取りのよさに、永田町周辺ではさまざまな憶測が飛び交っている。1月28日に突如辞任した、甘利明・前経済再生担当相の一件である。
記者会見で甘利氏が辞意を表明したのは同日の17時。約1時間の会見後、程なくして安倍晋三首相は、後任に石原伸晃氏を充てる人事を発表した。そして19時25分には、皇居で石原氏の認証式が開かれた。わずか3時間足らずの間に、安倍政権の経済の司令塔がスムーズに移行した。
その背景には何があったのか。関係者の証言をたどっていくと、政権へのダメージを最小限に抑え、反転攻勢へつなげようという、周到な計画が浮かび上がってくる。
27日の参議院本会議で、安倍首相は「経済再生やTPP(環太平洋経済連携協定)などの重要な職務に邁進してもらいたい」と、甘利氏の続投を示唆していた。が、このときすでに水面下では辞任を見据え、後任の人選を進めていたのである。
甘利氏が安倍首相に辞意を伝えたのは25日のこと。その夜、首相は塩崎恭久厚生労働相、石原氏と3人で西麻布のイタリア料理店で会食。この場で石原氏に打診し、同意を得たとみられる。
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