熱帯びるフィンテック 果実を得るのは誰か 年1.5兆円調達 ブームに落とし穴はないか
2月1日、東京・丸の内の一角で、事務所の開所式が開かれた。ビルを所有する三菱地所は電通グループと一緒に、フィンテック企業向けの共同事務所(コワーキングスペース)を開設した。
開所を記念したイベントでは三菱地所の湯浅哲生常務執行役員が「日本の金融業界におけるメッカの大手町地区を含む丸の内エリアで、フィンテック発展のエコシステムを確立、拡充させたい」と宣言。続いて登壇した、金融庁総務企画局企画課信用制度参事官室の神田潤一氏も「金融庁としてもフィンテックの拡大は不可欠と考えている」と、取り組みにエールを送った。
金融(ファイナンス)と技術(テクノロジー)を掛け合わせた造語のフィンテックが熱気を帯びている。フィンテックとは、決済や融資、資産管理といった金融業務にITを活用することで、新しいサービスを作り出す仕組みだ。
すでに米国ではメールで支払いの請求ができるペイパルや、専用端末を使った簡易決済のスクエアといったサービスが浸透している。その成長性を見込み、フィンテック企業によるベンチャーキャピタルなどからの資金調達は、国内外で“ラッシュ状態”を迎えている(図1)。
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