「日経レバ」の落とし穴 トヨタ株より大人気!
今、売買代金で断トツの日経レバ。個人投資家は、仕組みを十分理解しているか。
「設定再開は喜ばしい」「一安心だが、その効果は疑問だな」……。
12月11日の夕方。ネット上では個人投資家によるさまざまなつぶやきが入り乱れた。同日17時30分、野村アセットマネジメントが「日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信(日経レバ)」の設定を、ほぼ2カ月ぶりに再開すると公表したからだ。
日経レバは、株式市場で今、最もホットな銘柄だ。表1にあるように、2015年12月10日までの累計売買代金は、38兆円を超えた。2位トヨタ自動車の2.5倍に達し、新興市場(東証マザーズとジャスダック)全体の累計売買代金約36兆円をも凌駕する。
市場で圧倒的な存在感を示す銘柄だが、その歴史は浅い。12年4月に上場した、ETF(指数連動型上場投資信託)の一つである。
ETFとは、ある指数に連動する投資成果を目指すファンド(投資信託)。日経レバは日々の騰落率が日経平均株価の騰落率の「2倍」となることを目指す。日経平均が2%上がった日は4%のリターン、3%下落した日は6%の損失となるようにする。
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