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真価問われるアベノミクス 景気の行方

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20年度ごろに名目GDP600兆円の目標を掲げる安倍首相。その成否はいかに(撮影:尾形文繁)

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景気がいいという手応えはないが、低いながらも緩やかな成長が期待できる。2016年はそんな年になりそうだ。

12月8日公表の2015年7~9月期の実質GDP(国内総生産)2次速報で、年率換算の成長率は1%のプラス成長に上方修正された。11月の1次速報時点では2四半期連続のマイナス成長となり、日本経済はリセッション(景気後退)に入ったのではないかと懸念されていた。しかし、ふたを開けてみると、マイナス成長は1四半期だけにとどまった。

ただし、手放しで喜べる数字ではない。SMBC日興証券の宮前耕也エコノミストはリポートの中で「1次速報で取り崩されていた流通在庫が積み上がりに転じており、中身はよくない。景気回復は過大評価で、景気足踏みとの評価がふさわしい」と評価している。失業率低下でも伸びぬ賃金 エコノミストの最新予測では、15年度は0.9%、16年度は1.5%程度に成長が上向くことがコンセンサスだ(12月7日公表のESPフォーキャスト調査)。

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