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エアアジアの視界不良 仰天人事に渦巻く確執

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突然のCEO交代、スカイマーク元幹部の参画 日本再参入は成功するのか。

LCC空白地の中部空港を拠点に、2016年4月以降、札幌、仙台、台北の3都市へ飛ばす計画(撮影:尾形文繁)

この乱気流から抜け出すのは、腕利きのパイロットでも至難の業だろう。アジア最大のLCC(格安航空会社)、エアアジアの日本再参入計画が揺れている。

同社の日本法人であるエアアジア・ジャパンは、12月1日付で、社長兼CEO(最高経営責任者)の小田切義憲氏が名誉職であるアドバイザーに退き、後任のCEOに秦修CFO(最高財務責任者)が就く人事を発表した。

だが、それ以上に業界関係者の耳目を集めたのが、同時に発表された幹部人事だ。1月に経営破綻したスカイマークの井手隆司・前会長と有森正和・前社長を新経営陣に迎え入れるというのである。

1月末、スカイマークの経営破綻について会見を開いた、井手氏(左)と有森氏(右)(撮影:梅谷秀司)

仰天人事の背景には何があるのか。関係者の話を総合すると、エアアジア内部の対立に根因があるとみられる。

2014年の会社設立当初、エアアジア・ジャパンは15年6月の就航を予定していた。が、そのために必要な航空運送事業の許可(AOC)を国土交通省から取得できたのは、同年10月に入ってから。人材の確保をはじめ、事前準備に手間取ったためだ。

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