株式会社化を機に積極果敢に攻める第一生命を、眠れる巨人・日本生命はどう迎え撃つのか。両トップに聞いた。
今の延長では10年後厳しい
日本生命保険 社長 筒井義信
トップライン(売り上げ)の一部でも負けが長く続けばボトムライン(利益)に影響する。業界首位の日本生命で働く社員のプライド、マインドも低下しかねない。私からは営業職員を含めて社内に「頑張ろう」と同時に「慌てるな」と発信している。
(保険料等収入などで第一生命に)抜かれた原因の第一は銀行窓販。銀行窓販の当社シェアは10%程度あり、目標に対してやや未達程度だが、新中計では新設かM&Aを検討し別会社方式に変える。機動的に商品を投入できる体制が目的だ。超低金利下でリスクを取る契約者も増え、会社の資本も充実してリスクバッファも強化できつつある。従前よりは踏み込んでいく。
現在は死亡保障(第1分野)と第3分野が合体した商品が増え、第3分野の年換算保険料にストレートに表れにくい。第3分野の業績だけを追いかけず、死亡保障にも力を入れていく。
乗合代理店向けの第3分野については別会社体制を志向していく。代理店チャネルの課題は、(高い)手数料とアフターフォローの不十分さの2点。適切なアフターフォロー体制を取れる保険ショップとは提携関係を作っていくが、自前でできない相手とは当社の営業職員がコラボしていく。プレゼンスを高めるために、営業職員向けとは別に、引き受け、保全インフラを整備する。
この記事は有料会員限定です。
東洋経済オンライン有料会員にご登録頂くと、週刊東洋経済のバックナンバーやオリジナル記事などが読み放題でご利用頂けます。
- 週刊東洋経済のバックナンバー(PDF版)約1,000冊が読み放題
- 東洋経済のオリジナル記事1,000本以上が読み放題
- おすすめ情報をメルマガでお届け
- 限定セミナーにご招待
無料会員登録はこちら
ログインはこちら