伊藤忠商事がCITICに投じる6000億円という金額は、昨年に日本企業が中国に投資した総額をもしのぐ。まさに異次元の投資を決断した当事者を直撃した。

おかふじ・まさひろ●1949年、大阪市生まれ。74年に東京大学経済学部を卒業後、伊藤忠商事に入社。一貫して大阪で繊維の営業畑を歩む。2004年常務取締役・繊維カンパニープレジデント。09年副社長。10年から現職。(撮影:吉野純治)
──CITICと手を組む、そもそもの狙いは何でしょうか。
うちはいま総合商社で3位だけど、これは通過点にすぎない。社員や役員がもっと上の目標を持って汗をかかないと、企業は伸びない。ただ、気合いだけではダメ。具体的な目標として、伊藤忠は生活消費関連を中心にした非資源分野でナンバーワンの商社になると言ってきた。
そのマーケットは地理的に近い中国や東南アジア。特に中国は食べ物にしても着る物にしても、量から質へポイントが変わってきている。ならば日本企業ができることは大きい。そこを地元の強力なパートナーと攻める。
昨年7月に資本提携したCPグループも、東南アジアでナンバーワンの企業になりたいと考えている。彼らはタイでは稼ぎ放題のうえ、中国でも2年前に平安保険へ出資して5000億円というものすごい含み益を出している。そこにCITICというパートナーが加わるわけだ。
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