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「ザ・インタビュー」鑑賞記 どこが北朝鮮を怒らせたのか?

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ある意味で歴史に残る作品であることは間違いない。在米記者による鑑賞リポート。

(1)米シリコンバレー・サンノゼの映画館。前売り券、当日券とも売り切れだった (2)記者はインターネット経由で映画を鑑賞 (3)「ローゲン監督が好きだから見に来た」という女性客

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2014年も残すところ数日となったある日、記者は米シリコンバレーにいた。サンノゼのダウンタウンにある映画館「カメラ3」には長蛇の列。ここだけではなく、地域のいくつもの映画館に行列ができていた。12月25日に全米で上映が始まった『ザ・インタビュー』を見に来た人たちだ。オバマ米大統領が「米国人ならぜひ見てほしい」と国民の愛国心に訴えた効果もあって、前売り券が売り切れる状態が相次いでいた。

並んでいた女性にこの作品を見に来た理由を聞いた。「私の場合は政治的な動機じゃないわ。セス・ローゲン監督の映画はすごく面白いから。それだけよ」。ローゲンは13年に映画監督としてデビューした、カナダ人のスタンダップコメディアン・俳優。監督としての処女作『ディス・イズ・ジ・エンド』は、大災害によるパニックをテーマにしたコメディだ。

日本ではDVDスルー(映画館での公開をしないで、最初からDVDとして販売する流通形態)のマイナー作品だが、米国では興行収入1億ドルを突破したヒット作である。コメディ映画は制作コストが低く済むため儲けは大きい。またこの作品は商業的に成功しただけでなく、映画評論家からも高い評価を受けた。ローゲンの満を持しての監督第2作だから、サイバー攻撃がなかったとしても、そもそもからして注目度が高かったようだ。

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