全人代で注目のテーマの行方
全人代の張業遂報道官によると、全人代は11日に閉幕予定。
成長率目標
政府活動報告で最も重要なのは2022年のGDP成長率目標であり、予算など政策策定全体の要となる。ブルームバーグ調査では大半のエコノミストが5%から5.5%の成長率目標を設定すると見込んでおり、実際に目標が6%を下回れば1991年以来。コロナの影響で成長率が2.2%にとどまった20年の全人代では成長率目標の設定自体を見送っていた。
マッコーリー・グループの中国経済責任者、胡偉俊氏はリポートで、「5%が最低ラインとなる公算が大きい」と分析。最近の成長率目標としては最も低い水準だが、昨年10-12月(第4四半期)が4%成長にとどまり、今年上期(1-6月)の成長率も5%に届かないと見込まれることを踏まえると、達成は「容易ではない」と指摘する。
追加金融緩和
投資家は金融緩和を巡る文言の変更に注目しているが、「穏健な金融政策を柔軟かつ適切に運営する」とのスタンスからシフトする公算は小さい。人民銀は今週、経済動向の変化に応じて金融政策を運営する方針を示しており、金利と預金準備率の追加引き下げなどがあり得ることを示唆している。
財政出動
表面上は昨年から財政政策スタンスに変更がほぼなさそうだが、今年はインフラ投資と成長率てこ入れに向けた刺激策が強化される方向だ。
李首相は「積極的な財政政策をより効率的、的を絞って持続可能にする」との現行姿勢をあらためて表明する公算が大きく、財政赤字の対GDP比目標は前年からほとんど変わらないとエコノミストらは予想している。だが、昨年の支出は絞り気味だったため、機動的に使える資金は残っているとみられる。
劉昆財政相は先日、減税・料金引き下げ規模が昨年よりも大きくなると公表済み。金曉雯氏らシティグループのエコノミストチームは今年の減税・料金引き下げ規模が2兆元(約36兆5000億円)と、21年の1兆1000億元から拡大すると見込んでいる。
原題:China Likely to Set Lowest GDP Target Since 1990s at Key Meeting、*NPC SPOKESMAN ZHANG: NPC WILL CONCLUDE ON MARCH 11(抜粋)
(第4段落に全人代の閉幕予定日を追加し更新します)
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著者:Bloomberg News
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