子ども「科学好きにする」お姉さんの意外な正体 STEAM教育と科学的思考が、今必要とされる理由

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「原理原則はもちろん大事ですが、その勉強の先、自分が身に付けた学びの力でどのような世界が広がっていくか見せる必要があると感じています」

社会の中で科学が活用されている場面は非常に多い。ただ、科学がどのように応用されて、社会に必要とされているのか。環境や文化も含めて、どのような影響を与えているのか。これは現在、五十嵐さんは東京大学で研究している科学コミュニケーションにもつながっている。「これからは、子どもたちが科学に出合うきっかけをつくり、科学を楽しんでもらうという助けになるような活動がしたい」。

学校外の時間を使って、より多くの子どもたちにSTEAM教育のプログラムを体験してもらえる環境をつくるのが、これからの五十嵐さんの目標だ。五十嵐さんが米国での学びや日本の活動の中で体験してきた経験、知識を組み合わせたSTEAM教育のプログラムを作り、それを多くの子どもたちに体験してほしいのだという。

「子どもたちが、何でだろう、どうしてだろうと、自ら疑問を持って、自分自身で仮説を立てると、本当に、顔が生き生きと輝き出すんです。私ができるのは、そのきっかけづくりだけ。一人でも多くの子どもたちが科学の楽しさに気づき、科学的思考を持てるよう、お手伝いができたらと思っています」

※Science(科学)、 Technology(技術)、 Engineering(工学)、Arts(デザイン、感性等)、Mathematics(数学)の各教科での学習を実社会での課題解決に生かしていくための教科横断的な教育

五⼗嵐美樹(いがらし・みき)
上智大学理工学部機能創造理工学科を卒業後、エンジニアとして東芝に入社。1年半で退社し、サイエンスエンターテイナーとして活動を開始。科学の面白さを伝えるための科学実験教室とサイエンスショーを全国各地で開催。東京大学大学院情報学環・学際情報学府修士課程に進学、科学コミュニケーションを専攻。2020年に修士課程を修了後、同大学の客員研究員に就任。サイエンスショーで人気の高かった科学実験や工作を配信するYouTubeチャンネル「ミキラボ・キッズ」を配信中

(写真はすべて五十嵐美樹氏提供)

制作:東洋経済education × ICT編集チーム

東洋経済education × ICT

小学校・中学校・高校・大学等の学校教育に関するニュースや課題のほか連載などを通じて教育現場の今をわかりやすくお伝えします。

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