初心者も簡単「授業動画」の作り方と活用の極意 対面とオンライン授業の効果的連携とは?

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「まず初心者の方は、スマホで自分の授業を録画するところから始めてみてはいかがでしょうか。そのときは、なるべく授業のポイントを押さえて短くすること。通常の授業が45分でも、人間の集中力は15分周期といわれているので、動画向きに授業を構成し直して長くても15分程度にします。

さらに『自分で調べてみよう』など、カメラ目線で問いかける場面を設けること。そのときも“みんな”にではなく人気のあるYouTuberがやっているように“画面の目の前にいるあなた”に話しかけるようにする。演技が上手な先生ばかりではないと思いますが、これを押さえるだけでも、相応のクオリティーの動画ができるはずです」

そして何より重要なのが、授業の構成だ。全体の構成を台本にして、子どもたちを授業に引き込むための仕掛けを作らなければならない。教えるものを整理して絞らないと、動画では伝わらないという。そのうえで押さえるべき簡単なコツがある。

まず冒頭で、動画で話す内容を宣言する。さらに『今日のポイントは、この3つ』というように内容を3つくらいに絞って話すこと。そうして授業で教えるべきことをはっきりさせておけば、子どもたちは何が重要で何を聞けばいいのか、より意識的に動画を見ることができます。一度に話す時間も5分程度にし、子どもたちに調べさせたり、話し合わせたりする時間を多くすることも大切です。いわば、先生はファシリテーター役に徹し、子どもたちに考えさせる時間をメインにする。先生は教えるのではなく、授業をコーディネートする側に回ったほうが子どもたちの集中力は高まります。あくまでも動画は子どもたちの気づきを喚起させる場だと考えるべきなのです」

またパワーポイントを使う場合には注意が必要という。話す内容をすべてパワーポイントに入れる人が多いようで、あまり多くの内容をパワーポイントに盛り込まずに、視覚で見せて聞かせる動画ならではのメリットを生かす意識を持つといいそうだ。

話すときも、ゆっくり話すことが肝心です。例えば、ラジオは耳で聞いているだけで、内容をきちんと理解することができます。それは“間”と“話すスピード”に秘密がある。そのテクニックを盗むためにも、ラジオのDJの話し方を参考にしてみてはどうでしょうか。普段話すスピードの7~8割程度で話してみる。そして、少し間を空けて、強調すべきところは繰り返し話す。そのために話すポイントを絞る。そうすればこれまでと違った授業ができると思います」

動画の作り方と活用 8つのポイント
1. 授業のポイントを押さえて15分程度にまとめる
2. 動画の冒頭で話す内容を宣言する
3. 内容は3つくらいに絞って話す
4. 一度に話す時間は5分程度、ゆっくり話す、間をつくる
5. カメラ目線で問いかける場面を設ける
6. 先生はファシリテーター役で、子どもたちに考えさせる時間をメインにする
7. パワーポイントを使うときは多くの内容を盛り込まない
8. 単一指向性マイクと、リングライトを使うと質がグッと上がる
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