夏こそケチケチ!帰省や旅行に「一筆書き切符」 帰りのルートを変えると単純往復よりお得

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東京から青森県の弘前、秋田、山形県西部へ帰省・旅行する場合、往路は日本海側を通ると運賃・料金の合計がかなり安くなる。

弘前へ行く場合、東京から東北新幹線「はやぶさ」と特急「つがる」を利用して往復すると、乗車券1万8860円+指定席特急券1万6020円で、合計3万4880円かかる。冒頭で述べた4人家族の場合なら、学割を考慮しても交通費だけで13万1960円もかかる計算だ。

これを、

東京→(在来線)→大宮→(上越新幹線「とき」)→新潟→(特急「いなほ」)→秋田→(特急「つがる」自由席)→弘前→(特急「つがる」)→新青森→(東北新幹線「はやぶさ」)→大宮大宮→(在来線)→東京

という一筆書きルートにするとどうだろうか。

東京発大宮行きの一筆書き乗車券1万5980円、帰路の大宮―東京間乗車券550円、特急券は乗継割引を考慮して(秋田からの特急「つがる」は始発駅なので自由席利用で計算)1万4890円、合計3万1420円となり、往路のみ乗り換えが1回増えるだけで3460円安くできる。

帰路の大宮―東京間を分けているのは、行きに1度通過した大宮駅を通過すると「1周」を越えて一筆書きではなくなってしまう(一筆書き切符は片道切符のため、行き帰りで区間が重複するルートは組めない)ためだ。

4人家族の場合、中高生2人は学割が使えるのでさらに1人当たり3200円安くなり、一家4人で11万9280円。なんと1万2000円以上の削減になる!この経路で乗車券を買うと有効期間は9日となるため、弘前滞在期間も十分取れる。

秋田へ行く場合も使える

これは秋田へ帰省・旅行する場合も使える。東京―秋田を新幹線「こまち」で往復すると、乗車券1万7680円、特急券1万6620円、合計3万4300円だ。冒頭の一家4人なら13万120円だが、

東京→(在来線)→大宮→(上越新幹線「とき」)→新潟→(特急「いなほ」)→秋田→(秋田新幹線「こまち」)→大宮大宮→(在来線)→東京

というルートにしてみると……。

東京発大宮行きの一筆書き乗車券1万4470円、帰路の大宮―東京間乗車券550円、特急券は乗継割引を考慮して1万4040円、合計2万9060円。なんと1人当たり5240円も安くなる!有効期間は8日間だ。

一家4人なら11万440円となり、約2万円もの削減効果!誰かもう1人連れて行っちゃおうかなんて考えてしまいそうだ。

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